乳ガンの話し

2015-05-26

何年か前に「余命1ヶ月の花嫁」という実話に基づいた映画がありました。22歳の女性が恋に陥り、彼との幸せな日々を過ごし始めた矢先に、進行性の乳ガンを発症してしまいます。彼女は彼の将来を思い、一旦は身を引きますが、それでも彼は彼女を支えたいと再び交際が始まります。しかし癌の勢いは速く、彼女は急速に弱っていきます。そこで周りの友人たちが二人を励ますために、籍を入れない模擬結婚式を企画します。そして二人は晴れてゴールインしましたが、1ヶ月後に花嫁は天に召されていったというお話です。

 乳ガンは女性のガンの中でも最も多く発症するガンです。最近の統計では1年間で76000人が発症し、13000人が死亡しています。乳ガンの発生にはエストロゲンという女性ホルモンが深く関わっており、エストロゲンが長期間分泌された人ほど乳ガンに罹りやすいと言われています。すなわち①初潮が早かった人、②閉経が遅かった人、③出産経験のない人に多く発症します。また肥満や喫煙も発症のリスクと言われており、特に閉経後の肥満はリスクが高いと言われています。発症のピークは40歳から60歳で、その後は徐々に減っていきます。遺伝性の乳がんもあり、これは若年で発症することが多く、「余命1ヶ月の花嫁」の主人公も、このタイプだったのかも知れません。最近はハリウッド女優のアンジェリーナジョリーさんが自分の遺伝子を調べた結果、乳ガンになりやすいタイプだったため、乳房切除術を受けたことが話題となりました。

 乳ガンの治療は近年著しく進歩しています。昔は腫瘍を含む乳房と胸筋、腋窩リンパ節を広範に切除するハルステッド手術が主流でしたが、最近は腫瘍とその周囲だけ切除する乳房温存手術が主体になっています。また乳がん組織のホルモン受容体のタイプを調べた上で、放射線療法、薬物療法、ホルモン療法を組み合わせて治療することで、進行ガンでも長期生存が可能となって来ています。 

 乳ガンは自分で乳房のしこり気づいて医療機関を訪れることが多いガンです。毎日自分の乳房を触ってしこりがないか確かめましょう。また風呂上がりに鏡で自分の乳房をみて、くぼみがないか確かめましょう。乳ガン検診は40歳以上の女性なら、2年ごとに各市町村で受けられます。内容は問診、視触診、X線検査(マンモグラフィー)です。自分で気づかない、小さなガンでも発見することが出来ます。早期のガンは治癒率も高いので、是非受けるようにしましょう。

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