痛風の話

2016-09-02

痛風とは血液中の尿酸値が上昇し、尿酸の結晶が関節の中に固まって、炎症を起こす病気です。「風が吹いても痛む」という意味で「痛風」と言います。痛風の起こりやすい関節は、足の親指の付け根が最も多いのですが、それ以外にも心臓から離れた、温度が低く、運動量の多い関節に起こりやすいのが特徴です。

尿酸値が高くなると、腎臓に結石も出来やすくなり、腎臓の働きも落ちて、やがて人工透析が必要になることもあります。血液中の尿酸値は100ミリリットルあたり7mg以下が正常範囲ですが、9mgを越すと痛風発作が起こりやすくなります。痛風は、過食でアルコール摂取の多い男性に多いのが特徴です。

体の中には約1グラムの尿酸が蓄えられていますが、600mgが毎日入れ替わっています。尿酸の8割は、自分の体の細胞を原料として、肝臓で作られます。ヒトの細胞は毎日古い細胞が壊されて、新しい細胞に入れ替わっています。古い細胞が壊された時に、細胞に含まれる核酸も分解されるため、その時に核酸の成分のプリン体も血液中に出てきます。そして、このプリン体が肝臓に取り込まれて尿酸が作られます。残りの2割の尿酸は食品由来のプリン体から肝臓で合成されます。これら肝臓で作られた尿酸は2割が便中に、8割が尿中に排泄されます。

血中尿酸値が高くなるのは、尿酸が過剰に作られるか、腎臓から排泄される尿酸が減るかのいずれかです。しかし痛風発作を起こすほどの高い尿酸値になるのは、腎臓で尿酸の排泄が減るのが大きな原因です。痛風といえば食品のプリン体が原因とよく言われますが、プリン体の多い食品は干物やレバーなどで、干物では100gあたり700mg、鳥レバーでは300mgのプリン体が含まれています。アルコールに含まれるプリン体は実は少なく、焼酎は0mg、日本酒は1合で1.8mg、ビールでも350mlで17.5mgしか含まれていません。しかしアルコールはそれ自体が、腎臓での尿酸の排泄を抑えるので結果的に尿酸値は上昇します。

痛風発作を予防するには、腎臓で排泄される尿酸を増やすために水をたくさん飲むことです。尿酸の高い人は、1日2リットルは飲みましょう。また尿が酸性よりもアルカリ性の方が尿酸は排泄されやすいので、尿をアルカリ性にする野菜や海藻、果物を多く摂るようにしましょう。

(前回の町衆の記事で、在宅酸素療法の適応が「酸素分圧55mmHg以上とあるのは、55mgHg以下」の間違いです。謹んで訂正いたします)

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