熱中症について

2010-08-19

 熱中症とは、高温の環境下で、体内の水分や塩分が失われて発症する障害の事を言います。似た言葉で「日射病」がありますが、日射病も熱中症に含まれます。
 ヒトは、環境によって体温の変化するカエルや魚などの変温動物とは違って、常に35度から37度の狭い範囲で体の温度を調節する恒温動物です。寒い時期には皮膚の血管は収縮し、体の中心部に熱を集めようとします。逆に暑いときには皮膚の血管が広がって、熱を体の中心から外に放散しようとします。また、汗をかくことで、汗の蒸発作用によって体温の上昇を防ぎます。これらは自律神経の働きによるものですが、環境の条件が著しく変化したり、体調が悪いときなどは、これらがうまく働かず、体温が異常に上昇し熱中症を起こします。
 熱中症は気温と湿度が高く、風が弱く、日差しが強い日に多く発症します。一般に気温が30度を超すと発症しやすくなると言われています。一方、体の条件としては適正な水分や塩分を摂らないで、屋外で激しい運動をした時に起こりやすくなります。また、高齢者はもともと体内の水分量が少なく、暑い日でものどの渇きを自覚しない為、室内でも熱中症を起こす事があります。 
 熱中症の症状は、軽度ではめまい・失神(たちくらみ)、筋肉のこむら返りなどです。一般に熱中症の初期には大量の汗をかきますが、そのうちに水分が不足するため汗の量は減ってきます。そうすると頭痛、気分不快、吐き気、嘔吐、虚脱感、倦怠感などの症状が出ます。さらにこのままにしておくと、意識障害や、痙攣が起こります。体温は40度以上にもなり、体の細胞が崩壊し、死に至ります。
 身近な人で熱中症を疑ったら、涼しいところに移し、まず体を冷やしましょう。腋の下や太ももの付け根に氷枕などを置きます。また、水分と塩分を補給させます。スポーツドリンクなどが良いでしょう。もし異常に体温が高く意識がもうろうとしているようであれば、直ちに救急車を呼んで病院に搬送してもらって下さい。
 熱中症の予防は暑さを避けることと、適度な水分と塩分の補給です。屋外でスポーツをするときはスポーツドリンクをこまめに摂取し、汗のこもらない服装にしましょう。高齢の方は、室内でもクーラーなどで室温を28度程度に下げ、適時水分を摂取するよう心がけて下さい。

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