トイレが近くて困っていませんか?

2014-08-28

 「急にトイレに行きたくなり、間に合わないかとヒヤヒヤする。時には間に合わなくて、失禁する。昼間何度も(8回以上)トイレに行きたくなる。夜中に必ず1回はトイレに起きる。」このような症状の人は、過活動膀胱かも知れません。過活動膀胱は40歳代より徐々に増え始め、40歳以上で10人に1人が過活動膀胱の症状があると言われています。過活動膀胱の症状のある女性の約半数は切迫性尿失禁(尿漏れ)も経験しています。
 腎臓で作られた尿は尿管を通って膀胱にためられます。通常150ミリリットルぐらいたまると尿意が始まり200~300ミリリットル位たまったところで排尿します。1日の尿量は約1.5リットルですから、1日で5~8回トイレに行く計算になります。膀胱に尿が貯まるときは、交感神経の働きで膀胱の筋肉は緩んでいます。尿を出すときは、副交感神経が働いて膀胱の筋肉が縮みます。
 過活動膀胱はこの交感神経と副交感神経のバランスが崩れて、突然膀胱が縮むことによって起こります。原因の一つは脳卒中などの後遺症で、脳と膀胱の筋肉を結ぶ神経に障害が生じることで起こります。また女性の場合は出産や加齢によって、子宮、膀胱、尿道などを支えている骨盤底筋が弱くなって起こります。骨盤底筋が弱くなると、尿漏れも起こしやすくなります。男性の場合は、多くは前立腺肥大が原因となります。前立腺は膀胱の出口にあって尿道を取り囲むような形をしたクルミ大の組織です。50歳を過ぎると徐々に大きくなり、排尿に勢いがなくなったり、何度もトイレに行きたくなったりします。  
 過活動膀胱の治療は問診や尿検査、レントゲン、エコー検査などを受けた後、薬が開始されることもあります。薬を使うほどでもない段階では、日常生活上の工夫として女性の場合は膀胱訓練と骨盤底筋訓練がお勧めです。膀胱訓練とは、尿を出したくなったら少しがまんをすることです。5分ぐらいから始めて、少しずつがまんする時間を延ばしていきます。これによって膀胱に貯める尿量を少しずつ増やすことができます。但しあまり我慢すると膀胱炎になる危険もあるので30分ぐらいまでにするのが良いでしう。骨盤底筋訓練は排尿が終わったあと、肛門をギュッと締める訓練です。排尿時以外でも、1日に何回か肛門をギュッと締める癖をつけましょう。男性の場合は前立腺肥大が原因になっていることが多いので、泌尿器科を受診し検査を受けてください。軽症の場合は薬で治療しますが、重症になると手術が必要になります。

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